
シニア犬が散歩を嫌がる理由は?
子犬が散歩を嫌がるのはなぜ?
犬は寒い冬には散歩を嫌がるもの?
犬が急に散歩を嫌がるようになったのは病気?
こんな犬が散歩を嫌がる行動とその理由についてご紹介いたします。
シニア犬が散歩を嫌がる理由は?

シニア犬が散歩を嫌がるという悩みは、動物病院やドッグトレーナーに多く寄せられます。
若い犬と比べて、散歩を嫌がる犬がシニア犬だった場合は、どこか調子が悪いのではないかと余計に心配になってしまうものです。
大型犬か小型犬にもよりますが、大体7~8歳を過ぎたあたりからシニア犬に該当します。
犬の7~8歳とは人間でいえば42~45歳くらいに相当します。
そんなシニア犬になると、散歩に出ることを嫌がることが増えるものです。
シニア犬が散歩を嫌がる場合には、「ただ単に疲れていて動きたくない」ということが多いものです。
家の中でいつも通りの様子なら病気の心配もありません。
ただ、散歩に行って長い時間歩いたりすることに抵抗があるだけです。
シニア犬は人間と同じように、若いころよりも体力が衰えたり、のんびり過ごすことに慣れてしまっているのです。
考えてみれば当然のことかもしれません。
例えば、散歩に行く前に家の中で、すでにたくさん遊んで動いていたら、散歩に行く頃には疲れ果ててしまうかもしれません。
そんな時は無理に散歩に連れて行かずに、ゆっくりさせてあげましょう。
犬が遊びたがる時などにしっかり運動をさせてあげれば運動不足になる心配もありません。
スキンシップを取りながら、一緒にリラックスする時間を取ることは、お互いに幸せを感じて、愛犬と飼い主さんの関係を深める良い影響もあります。
シニア犬は若い犬と比べて体力がないので、比較的疲れやすいということを常に頭にいれておきましょう。
若く元気いっぱいの頃とは活動量が大きく変わりますので、愛犬がどのくらい動いたら疲れるのか、日頃から意識して見てあげましょう。
現在の愛犬の適正の散歩の時間や距離を把握することや、疲れて散歩を嫌がっているのか、それとも他の理由があるのかを見極めることができます。
子犬が散歩を嫌がるのはなぜ?
一緒に散歩に行くことを楽しみにして子犬を迎えたのに、いざ散歩に行こうとすると、子犬が散歩を嫌がってしまうこともあります。
そんな時はやはりどこか具合が悪いのかと、心配にもなってしまいます。
まだ散歩に慣れていない子犬は、外の世界が怖くて散歩を嫌がることがよくあります。
家の中では安心していっぱい遊べるけど、知らない世界には行きたくないと感じるのです。
生後3週間~14週間(生後3ヶ月半)までの間は、犬にとって、他の犬や人間と生活する環境に慣れるのに適している「社会化期」と言われています。
そして、他の犬や人間と生活する環境などに充分に慣らすことを「社会化」といいます。
この時期は犬の一生のうち、とても大切な時期ですので、色々な物に慣らすのと同時に、人間と一緒に生活するマナーやルールをしつける必要があります。
社会化期の犬は初めて見る物に触れたり、初めての経験をしても、比較的慣れるのが早く、外の世界にもすぐ慣れて、散歩が大好きになることが多いものです。
反対に社会化されていない犬の中には散歩嫌いの犬が多いものです。
「散歩に行きたくない」と嫌がるそぶりを見せますが、実際には慣れていない環境や他の犬や人間に「恐怖」を感じているものなのです。
怖い場所には行きたくないと感じるのは私達人間と同じですね。
それじゃあ、社会化期を過ぎてしまった子犬はもう散歩を楽しむことはできないの?と感じるかもしれません。
でもそんなことはないので安心してください。
社会化期を過ぎていても、適正な社会化トレーニングをすることで、散歩を嫌がらなくなります。
少し時間がかかるかもしれませんが、犬は本能的に自然の中に身を置くことが好きなので、散歩を嫌がるのを克服することは、そこまで難しくありません。
社会化のトレーニングは様々なコツがありますので、ドッグトレーナーに相談するのも良いかもしれません。
天気の良い日に少しだけ庭で遊ばせて外の世界に慣れさせることから始めてみるのも良い方法です。
初めのうちは暗い夜や雨の日などは特に怯えることが多いので避けるようにしましょう。
犬は寒い冬には散歩を嫌がるもの?
雪が降るほど寒い冬は、人間の私たちも外に出るのが億劫になってしまうものです。
あなたの愛犬は冬の寒い日でも散歩を嫌がらずに行ってくれますか?
犬は基本的には暑さにも寒さにも強い生物ですが、犬種によってはとても寒がる犬がいます。
特に毛が短い、チワワ(スムース)、イタリアングレーハウンド、ダルメシアンなどの「短毛種」は寒さに弱いと言われています。
人間もこたつに一度入ったら出たくないと感じる様に、犬も暖かい場所でくつろいでいた状態から、寒いところには行きたくないと感じるのは、当たり前かもしれません。
暖かい毛布などに包まって落ち着いている姿は飼い主さんにとって癒しの光景でもあります。
ですが、犬の体調管理の面からも、寒くても適度に運動はしたほうが良いものです。
そこで、寒くて散歩を嫌がる愛犬には、暖かい洋服を着せてあげてはいかがでしょうか?
最初は慣れない洋服に戸惑うかもしれません。
しかし、犬も洋服を着たら暖かくなる、ということが理解できます。
それに愛犬が自分の選んだ洋服を着て、散歩を楽しむ様子は、とてもうれしいものです。
また、食事によって愛犬の体を温める方法もあります。
体を温める食材とは、にんじん、れんこん、ごぼう、さつまいもなどの土の中で育つ野菜です。
これらの体を温める野菜を適量、愛犬の食事に混ぜて与え、寒さに負けない体作りを促します。
反対に、体を冷やす野菜である、きゅうり、トマト、レタスなどの夏野菜を、冬の寒い期間はなるべく減らすように心掛けましょう。
この食事療法は愛犬の体質改善の面から散歩嫌いを克服するだけでなく、普段の餌から少し変化を加えることで、愛犬も喜んで食べるかもしれません。
犬が急に散歩を嫌がるようになったのは病気?

いつもは散歩が大好きな犬が、突然散歩を嫌がるようになったら、とても心配になるものです。
ぐったりしているなど、明らかに様子がおかしい場合には、病気やケガをしている可能性があります。
そんな時はまずは冷静に愛犬の様子を観察しましょう。
そしてかかりつけの獣医さんに電話をかけてみて、受診すべきか聞くのがよいでしょう。
獣医さんに愛犬の状態を伝える時には、「いつから」「どのように様子が変わったか」「食事や便の状態・回数」など具体的に伝えた方が、獣医さんの判断が付きやすくなります。
また、あなたの愛犬は適正体重を大幅に超えていたりしませんか?
愛犬がおやつなどをおいしそうによく食べる姿はとてもかわいいものです。
しかし、適正体重を超えていると、病気やケガを誘発しやすくなります。
思い当たる飼い主さんは、日ごろ愛犬に与えている餌やおやつを振り返ってみるのがいいかもしれません。
犬は体に対する筋肉量が多く、基礎代謝が高いので、餌やおやつの量を減らすと、すぐに体重を減らすことができます。
少しかわいそうに感じるかもしれませんが、そこは心を鬼にして、餌やおやつの量を減らして体重管理をしてあげた方がいいでしょう。
もう一つ考慮したいのは、犬はとても感情豊かな生き物だということです。
あなたの愛犬も様々な表情や態度でいろんなアピールをしてくるはずです。
ケガや病気ではないのに、散歩を嫌がる理由はもしかしたら、ただの「わがまま」という可能性もあります。
本当はもっと構って欲しいのかもしれませんし、もっとご飯が食べたいというアピールなのかもしれません。
愛犬の様子は、日ごろから面倒を見ている飼い主さんが一番よくわかります。
些細な変化かもしれませんが、よく目を凝らして観察していると、愛犬が本当は何を求めているのかわかるはずです。
どうしても散歩を嫌がる日には無理に連れて行かず、散歩をおやすみにしてみましょう。
犬が散歩を嫌がる理由まとめ

- シニア犬に多い理由としてただ単に疲れていて、のんびりしたい
- 子犬に多い理由は外の世界に慣れておらず、恐怖を感じている
- 冬などに散歩を嫌がる時には寒いのが苦手で暖かい場所から出て外に行きたくない
- 急に散歩を嫌がるようになった時は要注意、病気やケガをしている可能もある
今回は犬が散歩を嫌がる理由についてご紹介しました。皆様の愛犬の散歩の参考にしていただけると幸いです。