
犬の散歩はどのくらいの時間歩くのがいいのか?
小型犬と大型犬で散歩の時間に違いはある?
犬の散歩のしすぎは良くない?長すぎると疲れる?
犬の散歩は距離よりも頻度が大事?
犬の散歩に毎日行けないけれど大丈夫?
こんな犬の散歩に関する疑問についてご紹介いたします。
目次
犬の散歩はどのくらいの時間歩くのがいいのか?

愛犬のストレス解消や運動不足を防ぐためにも、毎日してあげたい散歩。
そこで気になってくるのが、「どのくらいの時間散歩させればいいのか?」ですよね。
実は犬が必要とする散歩量は犬種や身体の大きさによって大きく違いがあります。
犬それぞれの性質や特徴に合わせて散歩を行う必要があるため、一概に「散歩は〇分行えば良い」というわけではないのです。
また、犬の散歩量は犬種や身体の大きさのほかに、年齢や健康状態によっても大きく左右されます。
散歩の時間や頻度を決める際は、犬種ごとの特徴をしっかりと理解し、健康状態や年齢を考慮して決めていきましょう。
小型犬と大型犬で散歩の時間に違いはある?
先程もご紹介しましたが、犬の散歩量は身体の大きさや犬種によって違いがあるため、小型犬と大型犬とでは適切な散歩の時間に大きな違いがあります。
そこでまずは、小型犬・中型犬・大型犬それぞれの目安となる散歩量を見ていきましょう。
小型犬の散歩量の目安
散歩時間:30分~1時間 距離:約1~2km 頻度:1日1回
中型犬の散歩量の目安
散歩時間:1~2時間 距離:2~4km 頻度:1日2回
大型犬の散歩量の目安
散歩時間:1~2時間 約3~4km 頻度:1日2回
上記を見てみると、身体の小さな小型犬は大型犬と比べるとそれほど多くの散歩量を必要としないことがわかります。
しかし、一言で小型犬と言っても狩猟犬・牧羊犬として改良された犬は、愛玩犬として改良された犬よりも散歩時間を長く取る必要があります。
「小型犬だからこれくらいの時間でいいだろう」と散歩時間を決めるのではなく、犬種それぞれの特性や特徴をしっかりと理解した上で決めてあげてください。
またチワワのような超小型犬は、身体の作りがとてもデリケートで骨もあまり強くありません。
成犬でも体重が4kg以下の犬は骨や関節が弱い傾向にあるため、負荷がかかりすぎないように坂道や階段の多い散歩コースは避け、長距離の散歩を行わないようにしましょう。
小型犬よりも少し身体が大きい中型犬は、小型犬以上に犬種によって必要な運動量に差があります。
ボーダーコリーやビーグルといった狩猟犬や牧羊犬はたくさん運動させる必要があるため、ただ普通に外を歩くだけでは満足してくれない可能性があります。
軽く一緒に走ったり、たまにドッグランへ連れて行って思い切り走らせてあげるなど、「走らせること」が大切です。
一方の大型犬は身体が大きい分、散歩量もたくさん必要になってきます。
しかし中型犬とは違って大型犬は身体が大きい分、走らせすぎると足や関節に大きな負担をかけてしまうので注意しましょう。
走らせて運動量を増やすのではなく、「ゆっくりと長い距離を歩く」ことに重点を置くことがポイントです。
また、成犬(1歳)になる前に激しい運動をさせすぎてしまうと、「股関節形成不全」などの障害に見舞われる危険性があります。
股関節形成不全は遺伝によって発症する場合が多いですが、骨が急速に成長する生後60日くらいまでの過度な運動も発症のリスクが高くなるそうです。
このように犬の散歩には、身体の大きさや犬種によって散歩量や散歩の仕方に違いがあるということをしっかりと覚えておきましょう。
犬の散歩のしすぎは良くない?長すぎると疲れる?

犬を健康に飼育する上で欠かせない散歩ですが、だからといって必要以上に散歩時間を長くすることはおすすめしません。
人間がたくさん歩くと疲れるように、長時間の散歩は犬の体に負担となるので当然疲れてしまいます。
散歩から帰った際に犬の呼吸を確認し、「ハッハッ」と短い呼吸をしていれば適度な運動ができたという証拠です。
しかし、呼吸の間隔がかなり短かったり、舌が紫色になっていたりする場合は疲れすぎのサインなので散歩時間を調整しましょう。
とくに、普段ピンク色の舌が紫色に変色してしまっている場合は注意が必要です。
犬は体内の血中酸素濃度が低下すると舌が紫色に変色します。
つまり紫色の舌は「呼吸がうまくできず、体内に取り込む酸素の量が少なくなっている」状態です。
そのまま散歩を続けてしまうと過呼吸を起こすなどのトラブルが生じる危険性があるので、できるだけ早く散歩は切り上げ、散歩時間も調整してあげましょう。
犬の散歩は距離よりも頻度が大事?
「犬の散歩は毎日行うのが理想」とされているのをご存じでしょうか?
犬の散歩を行う上で大切にしてほしいのが距離ではなく、「頻度」です。
散歩時間や距離は犬種や大きさのほかに年齢や健康状態によっても変わってきますし、外に出ることが苦手な子もいます。
大事なのは「できるだけ毎日、2回程度の散歩を行う」ことです。
飼い主の都合で、あまり散歩に時間が取れなくても問題ありません。
「5分〜10分程度」の短い時間の散歩でも大丈夫です。
短い散歩時間でも「満足感」を与えれば、愛犬のストレスはしっかり解消されます。
毎日違ったコースで散歩したり、少し一緒に走ってみたりするだけでも散歩の満足感はアップするはずです。
犬の散歩は、「外へ連れ出してリフレッシュさせ、刺激を与えてあげること」が大切なので、少しの時間でも「毎日2回」行ってあげるといいでしょう。
しかし、だからといって必ず1日2回しないといけないわけではありません。
飼い主が忙しい日は、「1回でOK」くらいの気持ちの方が散歩がストレスになることはないでしょう。
犬の散歩に毎日行けないけれど大丈夫?
「犬の散歩は毎日行うのが理想」と先程お話ししましたが、それは毎日散歩を行うことにたくさんのメリットがあるからです。
社交性が身についたり、ストレスの解消になったり、病気や肥満の予防になったりと様々なメリットがあるわけですが、だからといって必ず毎日散歩へ行く必要はありません。
小型犬の中には室内で過ごすだけで十分運動量を確保できる犬種もいますし、老犬や病気を持つ犬は少し歩いただけでも疲れてしまいます。
また雨や台風といった天気の悪い日や飼い主自身が体調の悪い日、忙しくて時間を作れない日もあるでしょう。
そんな時は、無理に散歩を行う必要はありません。
家の中でボール遊びをしてあげたり、散歩に行ける日に思い切り運動させてあげることでストレスを発散させてあげましょう。
大切なのは飼い主にとっても愛犬にとっても無理なく、楽しく散歩を行うことです。
「散歩は毎日欠かさず行う」といった固定概念にとらわれてしまうと、飼い主にとっても大きな負担となってしまいます。
「散歩は無理なく行けるときに行こう」くらいの気持ちの方が、散歩が負担になることを防ぐことができるでしょう。
大切な散歩だからこそ、無理せず愛犬と楽しみながら行えるように工夫してください。
犬の散歩時間と頻度まとめ

- 散歩量は犬の性質や特徴、年齢や健康状態を考慮して決める
- 犬の大きさや品種によって散歩時間や散歩の方法に違いがある
- あまりにも長すぎる散歩は犬に負担を与えてしまうため、犬の様子を観察して適度な運動量を見極める
- 犬の散歩は距離よりも外に連れ出す頻度であり、外へ連れ出して犬をリフレッシュさせることに重点を置く
- 散歩は毎日行うのが理想とされているが、無理に毎日行う必要はなく、行ける日にしっかりと運動させることを意識すると良い
今回は犬の散歩の時間や頻度についてご紹介しました。皆様の愛犬の散歩の参考にしていただけると幸いです。