
犬の餌の回数はどのくらいが適正?何を基準に決める?
仔犬から成犬への餌の回数の減らし方は?
犬の餌の回数は1日1回でも大丈夫?量でカバー?
こんな犬の餌の回数に関する疑問についてご紹介いたします。
犬の餌の回数はどのくらいが適正?何を基準に決める?

犬はライフステージによって餌を与える回数や量が違います。
犬が離乳食から離れる時期は大体2か月を過ぎた頃と言われており、現在の動物愛護管理法では【生後56日を経過しない仔犬は販売、ならびに販売のための展示や引き渡しは禁止】という規定になっているため、ペットとして飼い始めるのは2か月を過ぎてからが推奨されています。
犬の歯が生え始めるのが1か月頃と言われているので、それ以降から離乳食が始まり、多くの人が飼い始める2か月頃の段階からドッグフード、又はお湯で柔らかくふやかしたフードを与える事となります。
生後1歳未満の子犬の時期は、まだ消化能力が弱い為、一度にたくさん餌を食べる事が出来ません。
しかし、最も成長する時期なのでエネルギーを多く必要とします。
その為、1日に与える餌の量を計算した上で、消化できる量を1日毎に小分けに与え、しっかり栄養を摂らせなければなりません。
基本は、朝・昼・夜の3~4回です。
飼い主が朝と夜しか自宅にいる事が出来ない場合は、自動給餌器を使うのも1つの方法です。
自動給餌器によっては、食事量を決めてタイマーの設定が出来たり、スマホを操作して離れた場所からでも餌を与える事が出来る機能があります。
最近では音声機能が付いた物もあるので、仕事で自宅にいる時間が少なく、餌を小分けに与える事が出来ない人にとっては便利なグッズです。
徐々に消化機能が発達し始め、1度に食べられる量が増える成犬になると1日に与える餌の量を朝と夜の2回に分けて与える事ができます。
仔犬から成犬への餌の回数の減らし方

犬は生後6ヶ月を過ぎると身体の成長に伴い、消化器官も発達していきます。
仔犬の時とは違い1度に食べられる量が増えるため、生後半年~8か月頃を目安にドッグフードを与える回数を1日2回に分けるようにしましょう。
時間帯は朝と、夜もしくは夕方の2回が理想です。
しかし、仔犬期から成犬期に餌の回数を減らすのとは逆に、老犬期にはまた回数を増やす必要があります。
小型犬、中型犬では8歳頃、大型犬では6歳頃、超大型犬は5歳頃から老犬期に入ります。
仔犬期は消化機能が未発達だったのに対し、老犬期は体と共に消化機能が衰え始め、1度にたくさん消化できなくなってしまいます。
老犬期に入っても運動量や身体の機能には個体差があるので、必要とするエネルギー量は犬によって違います。
健康でまだ食欲も衰えてない様でしたら、回数を減らす必要はありませんが、運動量が減り、筋肉が落ちてくると自然に必要とするエネルギー量が減っていくので、身体や内臓に負担がかかっていないか、普段の生活の様子や体調をしっかりと見なければなりません。
食欲が低下していても、栄養は今まで通り摂取しなければならないので、1日に与える餌の量を小分けにして、与える回数も増やす必要があります。
噛む力が衰え、飲み込む力が弱くなってしまった場合は、必要な栄養分が入ったウェットフードを与えるか、ドライフードをお湯でふやかして与えるなど、食べやすく消化の良い柔らかいものを選ぶようにしましょう。
犬の餌の回数は1日1回でも大丈夫?量でカバー?

先程前述した通り、犬は年齢によって1度に食べ物を消化出来る量が違います。
仔犬期や老犬期になると、1度にたくさん与えた場合、消化する事ができません。
食べきれなかった場合にフードを置いたままにすると、フードの腐敗が進んでしまうなど衛生的にも悪く、ダラダラと不定期に餌を食べる状況も良くありません。
又、犬によっては与えたら与えただけ食べてしまう子もいます。
その場合、消化できるキャパシティを超えた量を食べてしまうと下痢や嘔吐に繋がります。
逆に消化吸収がしっかりした成犬期であっても、餌を与える時間に間隔が空きすぎると、空腹状態が長い時間続く事になり、それも嘔吐の原因になります。
空腹時間が長くなり吐く事を「空腹吐き」と言い、胃の中に食べ物がないのに消化液である胃液が分泌され、胃の粘膜を刺激する事で胃液を吐いてしまう症状です。
空腹吐きを起こしても健康上は問題ないのですが、繰り返すと癖になってしまう場合があります。
改善する方法は、1日に与える食事量を計算して小分けに与える事です。
これは成犬であっても1日に与える食事量を計算していれば小分けにして与える事も可能なので、空腹時間をあまり空けすぎない様にする必要があります。
犬の食事は1日にまとめて与えるものではないので、最低2回、多くても3~4回程に分けて与えるのが良いでしょう。
犬の餌の回数まとめ

- 犬は年齢によって与える餌の回数が違う
- 幼年期は消化機能が未発達のため、1日に3~4回に分けて餌を与える
- 不在で3~4回に分けて餌を与えるのが難しい場合は自動給餌機などを検討する
- 生後6ヶ月~8ヶ月頃を目安に食事回数を朝、夜と2回に分ける
- 老犬期に入り、消化機能が衰え食欲が低下してきたら、1日に与える餌の回数を増やす
- 1度に餌を与えすぎると、下痢や嘔吐の原因になる
- 空腹時間が長くなると、胃液が粘膜を刺激して胃液を吐いてしまう空腹吐きの原因になる
- 成犬でも食事量を計算していれば小分けに与える事が可能
今回は犬の餌の回数に関する疑問についてご紹介しました。皆様の愛犬の世話の参考にして頂けると幸いです。