
犬がクレートを怖がる!?吠える・噛む・壊すのはなぜ?
成犬からでも訓練すればクレートに慣れさせることはできる?
犬のクレートトレーニングのやり方は?
クレートでのトイレのしつけはどうする?
こんな犬のクレートトレーニングに関する疑問についてご紹介いたします。
目次
犬がクレートを怖がる!?吠える・噛む・壊すのはなぜ?

クレートで犬が吠える・噛む・壊すのは、犬がクレートを怖がる気持ちなど犬のストレスが主な理由だと考えられます。
犬の吠える・噛む・壊す動作それぞれで理由が異なるため、飼い主が犬の様子をみて判断することが重要です。
クレートで犬が吠える
クレートを怖がる犬は、特に吠えることで飼い主に気持ちを伝えています。
また、慣れないクレートに入れられて、犬が機嫌が悪い状態の時などもです。
犬は吠えることで「ここ(クレート)から出してほしい」と飼い主に自分のストレスをアピールしている可能性があります。
犬がクレートを噛む
犬がクレートを噛む多くの場合は、クレートを怖がる気持ちや飼い主への不満、運動不足などによるストレスが理由として考えられます。
犬にとって何か気に入らないことがあり、クレートを噛むという行動に繋がっているのでしょう。
子犬の時期にクレートを噛む場合はストレスに加えて、以下の理由も可能性として挙げられます。
歯が痒くなりやすい子犬の歯の生え変わり時期や、クレートを噛むときの音などに子犬が興味を持つ時などです。
犬がクレートを壊す
犬がクレートを壊すのは噛む場合と同様、犬のストレスが大きく関わっているでしょう。
しかし、クレートを壊す行動は噛むよりも、犬のストレスはより強いと考えられます。
飼い主への強い不満や、散歩に行けない運動不足などで犬がエネルギーを抑えきれない時です。
犬が吠える・噛む・壊すという行動を改善するために、犬をクレートに慣れさせるための訓練「クレートトレーニング」を取り入れるのも一つの方法です。
このように、クレートで犬が吠える・噛む・壊すのは、クレートを怖がる気持ちなどの犬のストレスが理由として考えられます。
成犬からでも訓練すればクレートに慣れさせることはできる?

成犬からでも訓練すればクレートに慣れさせることはできる、と言えます。
「クレートトレーニング」と呼ばれる、犬をクレートに慣れさせるための訓練方法です。
但し、注意点があります。
「クレートトレーニング」を用いても、犬の個体差によって効果は様々です。
訓練してすぐにクレートに興味を持つ犬もいれば、時間をかけてもクレートに慣れない犬もいるでしょう。
基本的には犬をクレートに慣れさせる為の訓練ですが、クレートに慣れる時間や効果は犬それぞれです。
成犬からでも訓練すればクレートに慣れさせることはできますが、訓練が犬に負担がかからないよう見極めながら、焦らずに行うことがポイントとなります。
犬のクレートトレーニングのやり方は?

では、犬のクレートトレーニングのやり方を説明します。
一つ一つの段階を丁寧に積み重ねることが重要です。
犬にクレートを知ってもらう
初めは、犬に「クレート」を知ってもらいます。
クレートに犬が興味を持つよう、クレートの中に犬のお気に入りのおもちゃを入れておくと良いでしょう。
扉は開けた状態です。
犬がクレートへ興味を示したり自ら入ったりしたら、この段階での目標は達成となります。
クレートとコマンドをセットで犬に覚えてもらう
予めおやつをクレートに入れておきます。
クレートの中に犬が入ったと同時に、飼い主は「ハウス」などのコマンド(合図の言葉)を言って、犬にクレートとコマンドを関連付けさせます。(犬がクレートに入る度にコマンドを言う)
クレートの中まで犬の体全体が入ったら、しっかり褒めてあげましょう。
クレートとコマンドをセットで犬に覚えてもらうのが目標です。
クレートで犬が待機できるようにする
犬がクレートの中に居る状態で「伏せ」や「待て」と指示をし、犬ができたら褒めておやつを与えましょう。
ここでの目標は、犬がクレート内で待機できるようにすることです。
指示の後も、犬が我慢できずに立ち上がる・クレートから出たがる前に、犬が待機の状態のまま追加でおやつを与えましょう。(但し、犬に無理はさせない)
クレートの扉が閉まるのを犬に慣れさせる
クレートで犬が待機できるようになったら、犬にクレートの扉が閉まるのに慣れてもらいます。
犬が待機状態のまま、優しくクレートの扉を閉めましょう。
この時に犬が出たがる・嫌がるなどで吠えそうになったら、扉を無理やり閉めずすぐに扉を開けましょう。(「吠えると開けてくれる」と犬に思わせないため)
扉を閉めても問題なさそうな場合は、閉めた後に犬を褒めておやつを与えます。
そして、おやつを与えた後にすぐに扉を開けてください。(閉めっ放しにしない)
ここでは、クレートの扉が閉まるのに慣れるだけで目標達成です。
扉を閉めたままのクレートに犬を慣れさせる
クレートの扉が閉まるのに犬が慣れてきて、扉を閉めたままでも犬が負担なくクレートで過ごせるようにするのが最終目標です。
クレートで犬が待機状態のまま扉を閉め、時間の間隔を開けて犬におやつを与えていきます。
扉を閉めた時のおやつから、10秒後、30秒後などです。
クレート内には、犬が遊ぶ為のお気に入りのおもちゃを入れると良いでしょう。
但し、初めからクレートの扉を長時間閉めたままにしないことです。
休憩などを挟みながら繰り返し、犬に負担がかからないよう焦らずゆっくり、扉を閉めたままのクレートに慣れてもらいます。
この段階でも、犬に吠えられる前にクレートの扉を開けるように注意しましょう。
また、扉を閉めたままの状態から犬が出る時には、しっかり褒めてあげてください。
犬のクレートトレーニングは、少しずつ犬をクレートに慣れさせるのが目的の訓練方法です。
焦らずに、一歩ずつ進めていきましょう。
クレートでのトイレのしつけはどうする?

前提として、クレートは犬がトイレするという使用目的は無いと言えます。
その為、クレートとは別の場所で犬がトイレできるようにしつけすることが重要です。
特に子犬の頃に行うトイレのしつけで、トイレシーツを敷き詰めたサークル内で子犬にトイレさせ、成功したら褒めるという方法があります。
初めはサークル内全体に敷いていたトイレシーツを徐々に減らしていき、最終的にトイレの場所を決めるという流れです。
しつけの間、子犬が休憩する時やトイレしたがらない時に、クレートを用いることもあります。
クレートはトイレとして使用する目的は無い為、クレート以外の場所で犬がトイレができるようにする為のトイレのしつけが必要と言えるでしょう。
クレートは寝床としてのみならず愛犬の移動手段としても必需品です。
犬のクレートトレーニングまとめ

- クレートで犬が吠える・噛む・壊すのは、怖がる気持ちなどの犬のストレスが主な理由
- 成犬からでも訓練すればクレートに慣れさせることはできる
- 犬のクレートトレーニングのやり方は、犬に負担がかからないよう、一つ一つの段階を焦らず丁寧に行う
- クレートでトイレをするのは使用目的と異なるため、クレート以外の場所で犬がトイレができるようにトイレのしつけをする
今回は犬のクレートトレーニングに関する疑問についてご紹介しました。皆様の愛犬の世話の参考にしていただけると幸いです。